2025年8月22日(金)、ぎふしんフォーラム(岐阜市美江寺町)にて全岐阜県生協連主催の被爆ピアノコンサートが開催されました。このコンサートは、被爆・戦後80年の今年、全岐阜県生協連設立50周年記念事業として、多くの方に平和について考えていただくことを目的に開催されました。当日は会場に約700名の来場者がありました。
被爆ピアノコンサートは、広島市在住のピアノ調律師 矢川光則さんが原爆で被爆したピアノを託されたことをきっかけに2005年から始められたものです。今回の演奏会には、広島の爆心地から3kmの民家で被爆したピアノが使われました。飛んできたガラス等でついた傷なども残っており、休憩時間には近くまで見に来る来場者もいました。
矢川さんは「このピアノのピアノ線は2本しか変えていません。ほとんどが当時のままのピアノ線で、どんな音色が奏でられるのか楽しみにしてください。戦後80年の節目の年に、被爆ピアノを通じて平和について考えるきっかけにしてほしいと思います」と想いをお話いただきました。
コンサートでは名古屋市を拠点に活動するピアニストの佐藤奈菜さんが演奏され、シャンソン歌手の七瀬紫さんに歌唱いただきました。演奏、歌唱の合間には、佐藤さんと七瀬さんの平和に対する想いや被爆ピアノとともに舞台に立つ心境についてお話いただきました。平和を切に願う2人の想いがピアノの音色や歌唱に乗り、会場にいる人すべてに語りかけるように響き、来場者全員が聴き入りました。
第2部には、コープぎふから今年ピースアクションinヒロシマ、ナガサキに参加したコープぎふ職員と組合員から参加報告がありました。実際に広島、長崎の地で戦争の悲惨さや平和の大切さについて学び、「二度とこんなことが起きてはいけない」「自分が感じたことを周りの人に伝えなければという使命感を覚えた」と参加者は語りました。報告を聞く来場者も参加者の言葉に深くうなずいていました。
第3部では再び佐藤奈菜さんと七瀬紫さんによる演奏と歌唱となり、最後は会場全員で「花は咲く」を合唱しました。コンサート終了後、矢川さんと佐藤さん、七瀬さんへ感謝の花束をピースアクションに参加した子どもたちから贈り、被爆ピアノコンサートは終了しました。
コンサート会場の外では、コープぎふが企画した子ども平和新聞の展示や、「被爆者が描いた絵碑」パネルが展示されました。
コープぎふは「台所から平和を」をスローガンに掲げ、さまざまな平和の取り組みをすすめています。今後もさまざまな企画を予定していますので、ぜひご参加ください。